石平(中国共産党の「反日・愛国」教育 )
・憎しみの対象を変えただけで、共産党の洗脳教育は昔のまま それまで私は共産党が反日宣伝を繰り返す意図をつかみきれていなかった。しか し、この一件ですべてがわかった。 共産党は反日宣伝と教育を繰り返すことで、「日本は悪魔の侵略民族である」という幻想を作り出し、その洗脳により甥は憎しみの感情を煽り立てられていた。日本を憎むあまり、日本の侵略から祖国を守ってくれる共産党に心酔し、天安門事件の虐殺まで正しいと断じたのである。彼のような考え方の若者を継続的に量産すれば、共産党の統治基盤は盤石のものとなる。それこそが党のねらいだった。 洗脳教育というのは恐ろしいもので、ありとあらゆるウソが集まって1つの完璧な世界観を形成してしまう。ウソをついている人間までも本当のことのように錯覚し始めるほどだ。 天安門事件は共産党にとっても史上最大の危機だったと言える。この事件を境に、共産党は方針転換を図った。つまり、かつては西欧資本主義を邪悪な暗黒世界とし、理想の共産主義国家を建設するのが共産党だと位置づけていたのが、日本という暗黒国家が再び中国への侵略を企てており、その侵略から祖国を守るのが共産党であると、対立の構図を変え、民族主義、愛国主義の教育を始めたのである。 学校の教科書はすべて書き換えられ、日中戦争の日本軍の残虐行為をあげつらうものになった。相変わらず小学校の教師は、授業で日本軍の残虐行為を語るときに、感極まって泣き崩れる。壮絶な話に興奮した生徒たちは泣き叫び、教科書を黒板に叩きつけ、机をひっくり返し、集団ヒステリー状態に陥る。しかし、それが収まった後には、教室の中に恍惚とした一体感と日本に対する激しい憎悪が生まれるのだとい う。 この「日本による虐殺」を題材にした共産党のプロパガンダは、教育現場のみならず、マスコミを巻き込んで徹底している。 SAPIO 2006年12月13日号
by r1go
| 2009-12-07 21:46
| 信じるも信じないもあなた次第
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